還暦前に再出発

人生第二章の自分

放射線量について素人考え

昨日は、深夜2:00まで参議院TVを見ていた。
5月23日の行政監視委員会で、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)、
後藤氏、石橋氏、孫氏が参考人として発言され、質疑応答をしていた。

僕は、小出氏の発言に非常に感銘を受けた。

小出氏は、原子力をこれまで進めてきた行政の問題について、
発言されていた。

1つ目は、原子力のコントロールは、大変難しいということ。
自身が原子力に携わってわかったことは、原子力資源は、ウランで、あるが、埋蔵量は無尽蔵にあるわけではなく、石炭、石油、天然ガスなどの資源の中で、一番少ない資源である。
行政側は、確かにウランの量自体は少ないが、目指しているのは、ウランから抽出してできるプルトニウムを利用することによりクリーンで、無尽蔵なエネルギーとして原子力を進めているのだという。
しかしプルトニウムを再処理するための高速増殖炉は、現在どうなっているかというと実験炉「常陽」は、休止、本格運転予定の「もんじゅ」は、2度の事故で現在は休止、結局は実用化できない状態である。
それでも行政側は、2050年度を目標に実用化すると言っている。
「もんじゅ」にかかった費用は、約1兆円、1兆円を捨てた・・。
実用化のめどもたたないのに、原子力委員会、行政側の責任は、誰も負わない。

2つ目は福島原発の安全性と情報隠しについて。
原子力は、大変な放射性物質を作り出している。
原発は、機械であり、時々故障もする。
それを動かしているのは、人間であり、神ではない。
ミスをするのは、当たり前。
その上で破局的事故は起きるものと考えるのが当然なのに
原子力推進派は、滅多に起こらない破局的事故は考える必要が
ないと今まで言って、無視してきた。

それが、実際起きて、現在進行中である。
住民にとって、大変、悲惨な状況になっている。
それに対応する行政サイドの不適切が多々、あった。
対応の遅れとして、当初レベル4といった矢先にレベル7になり
避難区域も、当初3Kmが10Km、20Kmと拡大している。

防災の原則は、危険を大きめに評価して、あらかじめ対策を取って、住民を守るということだ。
今の政府がやっていることは、事故を過小評価して、楽観的な発表を
繰り返し行ってきた。
パニックを避ける唯一の手段は、正確な情報を常に公開するという
態度が必要だと思う。
それをすることにより、国民が、政府・行政を信頼し、パニックが
避けられる。

しかし、現状は、常に情報を隠している、危機的な状況ではないと。
そして、その責任も誰がするのかも示さず、住民に犠牲を強いている。

今までの原発に働いている線量の制限値を引き上げたり、子供たちの放射線量も引き上げたりして、これで、本当にこの国は、大丈夫なのかと考えてしまう。

小出氏の話を聞いていて、僕自身、プロセスコンピュータの設置・点検で「常陽」と福島原発に仕事で赴いた時、先輩、東電、ナイーグの
方達から「絶対、安全だ」と教え込まれたことを思い出した。
しかし、現実に避難者さんらの現状を見た時、胸が張り裂けそうに
なる。

なぜ政府は、こういった専門家の話に耳を傾けようとしないのか

菅さん、細野氏、枝野さん、まだらめさんか何か知らないが、お互
い、言った言わないの責任の擦り付け合い!
主権在民という幻の国家!
こんな政治をやっていて、国民は本当に不幸である。

参考 参議院TV 5月23日 行政監視委員会より

もう政府、国に頼らない生き方を自分自身やっていこうと思う。